Olden scape -昔日風景-

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Review

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■ 今の風を感じて

★☆★ オススメ! ★☆★

デジファミ版コンパクの年間トップ1に輝いた作品。
ずーっとやってみたいなーと思ってやってなかったんですが、「天使の微笑」も買ったことだしやりますか!と思って意気込んでプレイ。そしてできばえのよさに感動。
OPとかEDとか、カットインで絵が入るのは「天使の微笑」と良く似た雰囲気で、「同時間軸上の別の話」というカラーがよくでているんじゃないかと。船上から始まり船上で終わる、というのも一緒だし。
そして何より、毎回思うのはギミックの細やかさ。
特に戦闘システムは作品をプレイするたびにすごいなーと思います。
先行で入力し、次ターンで発動、というタイムラグのある戦闘は敵の入力と、現在のアクティブゲージを見て、どう行動するかの判断が求められます。といっても難易度はそう高くなく完成されているのがすごいなぁと。たまに無意味な行動とったりもしますし。(特にボス系)
逆にザコ敵のほうが攻撃連続で死に掛けたり多かったです…ザコのが辛いって…!(汗)

内容としては、重い話。
過去の戦争に今も縛り付けられてる人のお話。
敗残国の今、遺された人たちの今。
どれだけ過去が幸福であったとしても、結局今を生きていくしかないんだ、と。それぞれの考えの元、歩き出した人は歩き出し。踏み出せなかった人は立ち止まっていきます。
イベントシーン的に、何でそこでそういう選択をするのー!とか悲鳴あげるところもありました。過去を認めながらも踏み出すって、難しいなぁと思います。本当に。

戦闘システムは「先行入力方式」というものになっています。
グローランサーの魔法なんかだと、入力してから発動までにタイムラグがありますが、丁度あれを想像してくれると解りやすいです。
敏捷力によるアクティブゲージによりターンが回ってくるのはFFなんかではおなじみですが、回ってきたら、まずはコマンドを入力し、次に自分のターンが回ってきたら発動します。つまり、即時発動ではないので、どこで何を選ぶかで勝敗が分かれてしまったりします。
ただ、上部に敵の攻撃も表示されるので誰が誰を何で狙っているのかが目でわかるため、敵にアクティブゲージのたまりの早さを考えて自分の行動を入力していかなければいけない、というあたりがちょっと難しい。
目算を誤ると、敵に先に攻撃されて瀕死になったり、回復が間に合わなかったり。

また、主人公たちは神官見習いなので「聖術」とよばれる魔法で攻撃します。「通常攻撃」という項目が最初から排除されていて、防御以外のどの攻撃にも魔力を消費し、魔力が尽きたら攻撃も回復もできなくなります。(ちなみにアイテムでの回復は最初から組み込まれてません)
これは1ターン特定のコマンドを選ぶことで回復するのですが、ここぞというときに魔力切れで何もできない!ということになりかねないので、注意が必要。
で。全ての攻撃は目押し判定となります。
FF8のガンブレードでの攻撃。丁度あんな感じです。
MAXで押すとクリティカルで倍ダメージ。それ以外はバーが高くなるごとに高い魔力を消費して威力のある攻撃ができます。これも戦略の1つで、複数と戦っているとき、瀕死の敵にはワザとバーの低いところで止め、倒せる程度の低威力の術を放つことで魔力消費を抑え、回復ターンの使用を極力減らせます。
逆にボスキャラはHPが非常に高いので、通常攻撃では削りが弱いので、極力MAXのクリティカル攻撃をどれだけ連続で出せるかにかかっていたり。
でも、わたしは目押し苦手なので、あんまり出せなかったです。クリティカル。(汗)

他、このゲームには「レベルアップ」という概念がありません。
「チップ」と呼ばれるゲージをHP・MP・攻撃力・防御力・敏捷力にそれぞれ割り振ることで、キャラを育成していきます。そしてこの、どれに幾つチップを使うのか、というのも個人の自由。そしてチップの割り振りはいつでも変更できるので、今回はHPにいっぱい使っていこう、次は敏捷につぎ込もう、と敵によって配分変更ができるのがいいところ。ちなみにチップは、敵を倒して入手する以外にも街に落ちていたりするので、街の探索を隅々まですることに苦がありません。

そして。黒フードのあの方の今後が非常に気になります。
アレイドの本当の実力も気になります。(本気モードは格好いいです)
そして各作品の主役たちがいっぺんに出てくる作品とかでないかなぁというのも期待…!


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◆作者: ヒデ 様
◆HP: 天使の羽休め
 [URL] http://angelsrest.cool.ne.jp/
◆制作ツール: RPGツクール2000
◆傾向: 長編RPG・チップシステム・先行入力システム・サイドビューバトル

date:2004/04/01
update:2004/06/01(Tue) 15:18

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