Review
■ 真夜中のMelodious Chapel
★☆★ オススメ! ★☆★
サントネージュ国の王女レルクメーネ。
彼女はサントの3騎士と呼ばれる騎士内の1人と密かな恋仲だったが、ある日、その恋人が戦死したという凶報を耳にする。最愛の人を亡くしたレルクメーネに遺されたのは、「次期女王」という己の身分と政略結婚で迎えた隣国の王子。そして自分を妬み嫉む義理の姉妹たちだけだった…。
落ち込む彼女の前に現れた謎の男から、死者に逢うことができる地・ラメルヴェイユの話を聞いた彼女は家出を兼ねて、その地を訪れることにする。
彼女がかの地で望むことは…かつての恋人との再会か、今の生活か、それとも新しい道か―――。
======== 感想 ==========
主人公がすでに夫持ち、しかも別に恋人が居るという、ある意味乙女ゲームの常識が覆った乙女ゲーム。
しかもその恋人はすでに故人。夫はナンパにうつつを抜かし妻には見向きもしないという初期状態。奇抜なアイデアだなぁと思わず唸ってしまいました。
また、上のあらすじを読むと悲嘆にくれる王女を想像するのですが、プレイしてみればわかるとおりレルクメーネ(名前変更可)の性格は、竹を縦に割ったようなお姉さん気質の気風のいい女性だったりします。
恋人の死に自棄酒飲んでいたりと悲劇のヒロインのイメージを真っ向から壊してくれることが、逆に面白かったです。
さて、ストーリーの方なのですが、序盤は笑えるシーンが多いのですが後半〜終盤にかけてはこれでもかというほどシリアスで重い話が展開されます。
恋愛マルチEDなのでハッピーに終わるかバッドに終わるかが変化するのですが、私的にはハッピーもいいですが「真実」というEDタイトルのついているドロドロのバッドEDが一番好みでした。(笑)
攻略できるキャラは、死んだ恋人、隣国の王子である夫、ラメルヴェイユの魔法使いの3人と少な目ですが、それぞれに3つから4つのEDが存在するのでボリュームは多いです。
そしてわたしは王子が大のお気に入りだったりも。
システムについてはオーソドックスな選択肢タイプなので迷うことはないかと思います。
基本的に目当ての相手にひっついて回ったり、気にかける言葉をかければOK。(死んだ恋人狙いなら彼をひたすら想う選択肢で)
他、スチルがボリュームのわりには多かったり、EDを迎えた後にスチルの鑑賞モードがついていたりと親切設計。
ただ、ツールそのもののバグのせいで、一度EDを迎えた後にそのままデータロードで別のEDを目指そうとしても上手くいかなかったりバッドED直行したりするので、再プレイの度にプログラムを再起動しなければならなかったところだけが面倒くさかったです。(汗)
製作者さまのサイトには、この作品以外にも多くのゲームが存在するので、一度訪れてみるのもいいかと思います。
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◆作者: 椎葉 棕櫚(しいば しゅろ) 様
◆HP: SILVER★STAR
[URL] http://members.at.infoseek.co.jp/syuro24/
◆制作ツール: コミックメーカー2
◆傾向: ADV・乙女向・恋愛要素有・ダーク
update:2004/08/21(Sat) 02:16
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