Review
■ The Goddess Of Tears
★☆★ オススメ！ ★☆★
森の奥で両親と共に、ひっそりと暮らしていた少女フィリア。
祈るだけで負傷を癒す力を持つ彼女は、ある日傷ついた兵士を助ける。
「その力を誰にも見せてはいけない」という両親との約束を破って…。
そして数日後、いつものように散歩から帰ってきた彼女の前に現れる王国の兵士たち。
両親の命を盾に王都に来るように脅され、理由も解らぬまま王都へとやってきた彼女に知ったのは、自分が「聖女」と呼ばれる存在であること。「聖女」を隠した者は死罪となること。そして、両親の命を救うには「聖女」として王子と結婚するしかないこと…。
そうして、豪奢な城に軟禁されるようにして新しい生活は始まった。
女神の血を引くという「聖女」として。
―――政権を支え、戦争に勝つための道具として。
======== 感想 ==========
ファンタジー世界を舞台にした乙女ゲーム。
「聖女」としての能力を高める育成パート、男性キャラと仲良くなれる休日のイベントパート、隣国との戦争となるシミュレーションパートの３つを繰り返してストーリーを進めていきます。
攻略可キャラは、王子・宰相・付き人・国王、そして隠しキャラの5人。
ただし国王と隠しキャラについては1度他の3人の誰かとのエンディングを迎えないとルート選択できないようになっていることに加え、最初に逢う選択肢を選ばないとルートを進められなくなるので注意が必要。
それぞれに表ルート（ハッピーエンド）と裏ルート（バッドエンド）の2種があり、全てのキャラを攻略していくことで、「聖女」伝説や戦争の真実、王国の裏で暗躍するものの正体などが大体解るようになっているようです。
キャラ攻略については、製作者サイトに簡単なフローチャートがあるので、そちらを見ながらプレイすれば望むEDにたどり着ける安心設計。
特に国王ルートと宰相ルートが一番謎の核心にいるのではないかと。
ED後は攻略したキャラのプロフィールとEDスチルの閲覧が可能になり、スチルに被ってEDには挿入されなかった相手キャラからの一言が聞けます。
ゲームシステムについては、育成要素があるため失敗を繰り返すようならロードが必要なのですが、ボイスが付いているのでロードに時間がかかりストレスを溜めることも。
私的に「おはようございます」とかその当たりのボイスは要らなかった気もします。
逆に育成が上手くいったときに、その項目が好きなキャラから声をかけて貰えるのですが、そこに声が欲しかったなぁと思ったりも。
セーブが３つまでなので、基本的にキャラごとにED前でセーブをしておくという技は使えません。コミックメーカーフォルダのセーブファイルを移動させれば大丈夫なのかもしれませんが、やったことがないので不明。
途中に2回程戦争イベント（シミュレーションパート）があり、その段階で一番好感度の高いキャラの補佐として戦争に参加することになります。このシミュレーションパートについては、幻想水滸伝３の戦争イベントに似ています。あんなふうに画面切り替えでわらわらと戦ったりはしませんが、場の中で駒を動かしていかに有利な地形にするかは同じ。
キャラ毎に必殺技が設定されているので、それを上手く使って勝利することになります。
フィリアの回復魔法が3回使えるので、ここでゲームオーバーというのは早々ないと思うのですが、それでもドキドキとするイベントでした。
（2004/07/30）
現在、NScripter版を制作されているということで、まだまだ楽しみな作品。
追加イベントもあるようで、フリーゲーム制作には色々と壁とか穴とかあって精神的に大変だろうなと思うのですが、心より完成まで応援したいです。
（2004/9/30：サイトURL変更）
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◆作者： VENUS DREAM 様
◆HP： F*Tale
[URL] http://venusdream.whitesnow.jp/
◆制作ツール： コミックメーカー２
◆傾向： ダーク・シリアス、声有り、恋愛（ノーマル）
update：2004/07/30(Fri) 14:31
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