Review
■ 刹那の夢
冬の厳しい雪深い小さな村。
そこに住む春の到来を待ち望む夫婦。
ひっそりと暮らす彼らの元に、ある夜旅人が訪れた。
病弱で冬の寒さに命を削られていく男と。
彼との結婚式を待ち望み、祈りと涙にくれる女と。
彼らに触れた旅人は何を選ぶのか。
２人の子供が言うように、「魔法使い」となれるのか。
それとも――？
======== 感想 ==========
マルチED方式ADV「Empty Dream」シリーズの最新作。
今回の主人公は金色の吸血鬼ラルクです。プレイ時間は３０〜４０分程。
コマンド総当りなので迷うことはありませんのでゲームが苦手な人でも安心設計。
シナリオに関しては、雪に閉ざされた村が舞台のせいか静かな雰囲気が終始漂っています。
今までのシリーズも旅の中でのエピソードという形を取っていましたが、今回に限れば探索シーンがないのでさらに小話的に見えました。本を読んでいるかのような流れだなぁというのが第一印象。暗転した後、数日経過していたり…というのは今までなかったなと思います。
――誰かにとっての救いが、別の誰かにとって救いとは限らない。
――よかれと思ってしたことが、人を傷つけることもある。
――全てが幸せになれる終わりなんて存在しない…。
ラルクが主人公の話は、そんなメッセージ性を強く感じさせられるのですが、今回も強くそれを感じました。
ちなみに一度EDを迎えると別EDを見るためのヒントをもらえるのですが、わたしはいきなり一番救いの少ないEDにたどり着いてしまったため、別EDのスチルに癒されたりも…。
全てのEDを見るとスペシャルとして次回作のデモが見れます。
私的にラルクも好きですがカイルのほうが好みだったりするので、カイル主人公のこちらの作品も非常に楽しみにしています♪
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◆作者： 藍澤勇樹 様
◆HP： 銀の盾
[URL] http://hp.vector.co.jp/authors/VA022686/
◆制作ツール： 吉里吉里２／KAG３
◆傾向： ホラー、マルチED
update：2004/12/06(Mon) 13:19
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